世の中の平均退職金がどのくらいがご存知ですか?
ちょっと興味が沸いたので平均退職金なるものを調べてみました。
参考情報
・総務省 : 国家公務員の給与・退職手当
・東京都産業労働局 : 雇用・就業、統計情報
まずは東京都産業労働局に丁度いい統計情報がありました。
300人以下の中小企業の退職金の情報になってしまいますが
ポイントの高そうな情報の抜粋からです(※平成14年版ですが・・・)
#去ってゆくものには払いたくないのが人情、とはいえ
#去るからには目一杯もらって行きたいのも人情。
余談ですが、爺の最初の会社は2年働きましたが退職金は0円でした。
有給休暇も40日近く溜まっていましたが1円にもならず・・・。
でも社会人として色々学ぶことができたし、何より周りの人たちに
色々お世話になったこともあるので感謝こそすれ恨んではいません。
↓(で?)
退職金関連の支払いには大きく2種類あるようです。
A : モデル退職金(退職一時金のみ支給企業)
B : モデル退職金(退職一時金と退職年金の併用企業)
また退職のカタチによっても支払額が違うようで
X : 自己都合
Y : 会社都合
という2パターンがありました。
また大卒・短大専門卒・高卒でも違いがありました。
さらには産業ごとにも色々違うようですが、まずは
Aのパターンによる全体平均です。
■高卒の平均退職金
勤続年数 | 自己都合 | 会社都合 |
1年 | 56,000円 | 110,000円 |
3年 | 163,000円 | 263,000円 |
5年 | 326,000円 | 491,000円 |
10年 | 900,000円 | 1,248,000円 |
15年 | 1,874,000円 | 2,427,000円 |
20年 | 3,266,000円 | 4,050,000円 |
25年 | 5,138,000円 | 6,053,000円 |
30年 | 7,291,000円 | 8,246,000円 |
35年 | 9,178,000円 | 10,351,000円 |
■大卒の平均退職金
勤続年数 | 自己都合 | 会社都合 |
1年 | 92,000円 | 152,000円 |
3年 | 237,000円 | 376,000円 |
5年 | 425,000円 | 653,000円 |
10年 | 1,201,000円 | 1,682,000円 |
15年 | 2,444,000円 | 3,135,000円 |
20年 | 4,186,000円 | 5,145,000円 |
25年 | 6,462,000円 | 7,575,000円 |
30年 | 8,955,000円 | 10,343,000円 |
35年 | 10,582,000円 | 11,941,000円 |
どうですか?
銀行などのライフプランナーの表などを見ると退職金2000万円とすると
なんて例が出ていますが、まったく中小企業には関係ない金額ですね。
ちょっと悲しくなります。
でもってこちらは総務省の統計情報です。
公務員の退職金の算定基準になっている額です。
■平均退職金
勤続年数 | 自己都合 | 会社都合 |
20年 | 5,672,000円 | 14,678,000円 |
25年 | 9,383,000円 | 21,456,000円 |
30年 | 14,191,000円 | 27,857,000円 |
35年 | 19,031,000円 | 31,519,000円 |
こちらの母数はアンケートなのですが、アンケートに答えるゆとりのある
企業の情報だけが母数なので、世の中の実態よりゆとりがある回答に
なっているはずです。
こういった値を公務員の退職金の算定基準にしているのだから
そりゃ公務員は裕福なわけです。
さてあなたの退職金やあなたの両親の退職金はお幾ら万円?
#うちの両親は、・・・はぁって感じでした。
もすこし書いておきますね。
■5000以上の企業の場合の平均退職金
勤続年数 | 自己都合 | 会社都合 |
20年 | 7,112,000円 | 15,509,000円 |
25年 | 12,217,000円 | 27,787,000円 |
30年 | 19,677,000円 | 34,870,000円 |
35年 | 26,588,000円 | 34,371,000円 |
■1000~4999人の企業の場合の平均退職金
勤続年数 | 自己都合 | 会社都合 |
20年 | 6,321,000円 | 15,881,000円 |
25年 | 9,709,000円 | 20,387,000円 |
30年 | 15,145,000円 | 25,268,000円 |
35年 | 19,507,000円 | 29,875,000円 |
■300~999人の企業の場合の平均退職金
勤続年数 | 自己都合 | 会社都合 |
20年 | 5,338,000円 | 10,848,000円 |
25年 | 8,250,000円 | 16,829,000円 |
30年 | 11,382,000円 | 23,440,000円 |
35年 | 16,689,000円 | 25,892,000円 |
■100~299人の企業の場合の平均退職金
勤続年数 | 自己都合 | 会社都合 |
20年 | 3,752,000円 | 16,913,000円 |
25年 | 7,038,000円 | 8,517,000円 |
30年 | 9,613,000円 | 13,680,000円 |
35年 | 12,429,000円 | 18,685,000円 |
人数が少なくなるにつれ、サンプリング数が少なくなるので精度は落ちますね。
退職金だけをみれば大手のほうが圧倒的に額が多いですね。
成果報酬や相当な高給でもない限りサラリーマンをやるなら
大手のほうが退職金はお得です。
それも一箇所で長く勤務したほうがお得。
そんな結果に終わってますね。
もしベンチャーか大手か選べるのであれば、給与以外の付加価値や
モチベーション、自由度などがあるならばベンチャーでも良いです。
逆説的に言えば、自由度ややりがいが高くないベンチャーは最悪
さらに言えばサラリーマンをやりたくてベンチャーに就職するのは
もっと最悪です。
ベンチャーや中小企業の社長さんとしてもそんな社員を抱える余裕は
ないと思いますけども・・・。
逆説的に言うならベンチャーをやるからには一攫千金を目指さなければ
メリットは少なそうです。一攫千金を夢見て、もしくは人脈を作るなどして
自分を鍛えなおすなどのメリットは非常に大切ですね。
またまた余談になりますが、30年後、毎月2人で40万円使う老後を
送ると想定したとしましょう。年金は破綻して1円ももらえなかったとします。
1年間の出費は、480万円、約500万円です。
2年間で出費は、1000万円
10年間で出費は、5000万円
20年間で、なんと出費は、1億円です。
60歳で定年したとして、80歳までサラリーマン時代のような生活を
するには1億円の貯金が必要になります。
今回の統計情報で退職金は多くても3000万円
ってことは働いている30年間に、7000万円の貯金をしないと
このような生活はおくれないということになります。
どうですか?
明るい未来が見えましたか?・・・ぐうの音もでませんね。
---(追記)----
似たような情報を発見しました。
公務員の退職金(Nitty-Grittyさん)
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