損益計算書(P/L)について
前回書きましたが、P/L はある一定の期間の成績表です。
まず成績を出すにあたって「本業」と「それ以外」に分けて考えます。
#「主要5科目」と「体育や芸術」を分けて考えるような感じです。
本業 | 営業活動 | 売上高 |
(-)売上原価 | ||
売上総利益(粗利) | ||
(-)販売管理費および一般管理費(販管費) | ||
営業利益 | ||
それ以外 | 財務活動 | (+)営業外利益 |
(-)営業外費用 | ||
経常利益 | ||
特別な活動 | (+)特別利益 | |
(-)特別費用 | ||
税引き前当期純利益 |
P/L っちゅーのはこんな感じの表です。
利益 - 費用 = (残った)利益 - 費用 = (さらに残った)利益
こんな感じで、最初に得た利益から、コストを引いていくのです。
簡単な例でそれぞれの意味を説明すると
フリーマーケットで壷を売って100万円頂きました。
売上高 | 100万円 |
その壷は骨董屋で10万円で買ったものでした。
売上原価 | -10万円 |
売上総利益(粗利)は、(売上-原価)なので
粗利 | 90万円 |
さらに売るのにバイトを雇って2万円、場所代が2万円必要でした。
販管費 | -4万円 |
営業利益は、(荒利-販管費)なので
営業利益 | 86万円 |
実はこのとき、場所の半分を貸してたので1万円頂きました。
営業外利益 | +1万円 |
そして売上があったのでローンの利子を払いました。
営業外費用 | -17万円 |
経常利益は、(営業利益+営業外利益-営業外費用)なので
経常利益 | 70万円 |
今日はいい日です。宝くじを拾ったら3万円当たりました。
特別利益 | +3万円 |
ところがアルバイトが事故を起こして10万円必要になりました。
特別損失 | -10万円 |
税引き前の当期純利益は、(経常利益+特別利益-特別費用)なので
税引き前当期純利益 | 63万円 |
と、まぁこのように、一定期間の利益とコストを分解するのが
P/L という損益計算書の機能なんですね。
※注意点
この100万円、今日売れましたが実際にお金をもらうのは来月でした。
さて今日(今期)の売上として計上しても良いでしょうか?
答えは「OK」です。
#理論的に売上が発生した時点で、計上しても構わないのです。
#この実際の現金を無視して書くという方針を「発生主義」といいます。
#現金が入ってから書く方式は「現金主義」だそうです。
さらにこの売上、キャンセルされたらどうするのでしょうか?
答えは「売上からマイナスする」が一般的なようです。
#滅多に発生しない事象だったり、トラブルで発生した場合など
#理由によっては別の項目に計上する場合もあります。
さて、途中にローンの返済がありましたが、この P/L から
ローン額や返済状況などがわかるでしょうか?
答えは「No」です。
#こういえば、P/L が得意な分野と苦手な分野があるのが
#少しわかるかな。このような情報は B/S だと読み取れます。
まぁこんな感じで、P/Lは一定期間のお金の流れを
分解してみることができるものだと覚えてください。
次回はそれぞれの項目が、どういった意味を持っているか
あたりをやりたいと思います。
#いやぁ昔勉強したことを思い出しますね。